フリーランスでも住宅ローンは通る!

住宅ローンは”年数”が命!自営業はなぜ「3期分の確定申告」が必要と言われるのか

住宅ローン審査に落ちる理由
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「独立して2年目、収入も安定してきたから、そろそろマイホームを…」

そう考えて銀行に相談に行ったら、「3期分の確定申告書を用意してから来てください」と門前払い。こんな経験をした方、実は少なくありません。

私は不動産売買営業を15年続けてきましたが、自営業やフリーランスの方から最も多く聞かれるのが、この「なぜ3期分も必要なのか?」という質問です。

2026年1月現在、多くの銀行では自営業・フリーランスが住宅ローンを申し込む際、直近3期分の確定申告書の提出を求めています。これには明確な理由があります。

この記事では、確定申告年数と住宅ローン審査の関係、そして見落とされがちな「平均値」という落とし穴について、現場で見てきたリアルな事例とともに解説します。

会社員の「勤続年数」と同じ意味を持つ確定申告の年数

まず理解していただきたいのは、自営業者にとっての「確定申告年数」は、会社員にとっての「勤続年数」とほぼ同じ意味を持つということです。

会社員が住宅ローンを組む場合、多くの銀行で「勤続1年以上」という条件があります。これは、その会社で継続的に働いて収入を得ているかを確認するためです。

同様に、自営業者の場合は「事業を3年以上継続して、安定した収入を得ているか」を確認する必要があります。そのための証明が、3期分の確定申告書なのです。

銀行が最も恐れるのは「今年だけたまたま儲かっただけで、来年以降は収入が激減するかもしれない」という状況です。

3年間の実績を見ることで、収入の安定性と継続性を判断しているわけです。

見落とされがちな落とし穴:銀行は「平均値」で年収を判断する

ここからが、多くの方が見落としている重要なポイントです。

銀行は1年分の所得だけを見るのではなく、3期分の所得の「平均値」を年収として判断します

以前、こんなお客様がいました。Aさん(30代・ITコンサルタント)は、会社を退職して独立3年目。直近の所得は以下の通りでした。

  • 1年目:200万円(開業初年度で経費を多めに計上)
  • 2年目:400万円
  • 3年目:600万円

Aさんは「今は年収600万円あるから、3,000万円くらい借りられるだろう」と考えていました。

しかし、銀行の審査結果は予想外のものでした。

銀行が見た年収:(200万円 + 400万円 + 600万円)÷ 3 = 400万円

つまり、直近の所得が600万円あっても、3年間の平均を取ると400万円と判断されたのです。

Aさんのケースでは、開業初年度に意図的に所得を抑えていたことが、3年後の住宅ローン審査に大きく影響してしまいました。

「まさか3年前の確定申告が、今の借入可能額に影響するなんて思わなかった」

これがAさんの率直な感想でした。

ちなみに、一部の銀行では3期分のうち最も低い年の所得を基準にするところもあります。Aさんの場合、200万円で審査される可能性もあったわけです。

2期分でOKの銀行も存在する

ただし、すべての銀行が3期分を求めるわけではありません。

2026年1月現在、SBI新生銀行では自営業者の場合、直近2期分の確定申告書で審査を進めることが可能です。

条件は以下の通りです。

  • 業歴2年以上
  • 2年平均の所得が300万円以上
  • 2期とも黒字であること

つまり、独立して3年目の方でも、条件を満たせば住宅ローンの申し込みができます。

また、フラット35という選択肢もあります。

フラット35の特徴:

  • 直近1期分の確定申告書でOK
  • 事業年数を問わない
  • 全期間固定金利で安心

開業して間もない方や、過去の所得が低かった方にとって、フラット35は強い味方です。

ただし、フラット35でも信用情報(税金の滞納がないかなど)は厳しくチェックされますので、その点は注意が必要です。

「最短でいつから住宅ローンが組めるのか?」

よく聞かれる質問に、「独立したら、最短でいつから住宅ローンが組めるのか?」というものがあります。

答えは明確です。

3期分の確定申告書が必要な銀行の場合、開業から最短でも4年後です

なぜ3年ではなく4年なのか?

それは、3期分の確定申告書を揃えるには、丸3年が経過していなければならないからです。

例えば、2023年4月に開業した場合:

  • 2023年分の確定申告(2024年3月提出)
  • 2024年分の確定申告(2025年3月提出)
  • 2025年分の確定申告(2026年3月提出)

3期分が揃うのは、2026年3月以降ということになります。

つまり、独立直後に「すぐにマイホームを買いたい」と思っても、現実的には数年待つ必要があるのです。

今からできる3つの対策

では、これから独立を考えている方、またはすでに独立している方は、どうすればいいのでしょうか?

対策1:独立前に住宅ローンを組んでおく

もし独立の予定があり、かつマイホーム購入も考えているなら、独立前に住宅ローンを組むことを強くおすすめします。

会社員の信用力があるうちに借りておく。これが最も確実な方法です。

対策2:確定申告で「所得を残す」意識を持つ

節税は大切ですが、住宅購入を考えているなら、適度に所得を残すことも重要です。

特に開業初年度から「いずれ家を買いたい」と考えているなら、経費を過度に計上せず、ある程度の所得を確保しておくことをおすすめします。

多少税金が増えても、3年後の借入可能額が大きく変わります。

対策3:2期分でOKの銀行やフラット35を検討する

どうしても早くマイホームを購入したい場合は、SBI新生銀行のような2期分で審査可能な銀行や、フラット35を検討しましょう。

選択肢を広げることで、可能性は大きく広がります。

まとめ

自営業・フリーランスの住宅ローン審査で押さえるべきポイント:

  • 多くの銀行では直近3期分の確定申告書が必要
  • 銀行は3期分の平均値を年収として判断する
  • 開業初年度の所得が低いと、3年後の審査に影響する
  • SBI新生銀行は2期分でも審査可能
  • フラット35は1期分で申し込める
  • 独立前に住宅ローンを組むのが最も確実

住宅購入を考えているなら、確定申告の「作り方」が将来の借入可能額を左右することを忘れないでください。

独立したその日から、3年後、5年後の住宅購入を見据えた確定申告を心がけることが、マイホームへの最短ルートです。


※本記事の内容は2026年1月現在の情報に基づいています。金融機関の審査基準は変更される場合がありますので、詳細は各金融機関にご確認ください。

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